(第1回)Oracle Apex を使ったアプリケーション開発

(第1回)Oracle Apex を使ったアプリケーション開発

目次

Oracle Apexとは、
このシリーズでやりたいこと
環境構築
試しにマスタ管理機能を作ってみる(準備)
次回予告

Oracle Apexとは、

Oracle Databaseに搭載されている標準機能のひとつ。Oracle Application Expressの略で、ノンプログラミングでアプリケーションを作成するプラットフォームを指します。また、色々と情報を探していると、容易さだけでなくとにかく高速にアプリケーションが作れる、という意見が多いようです。簡単にOracle Apexの特徴をまとめると以下のような形になります。

  • Oracle Databaseの標準機能である為、DBがあれば追加の費用や手続きは不要
  • ノンプログラミングでアプリケーションを構築できる(※よく聞くワードですが、本当なのかどうかもこのシリーズで確認していきます)
  • ブラウザ上から開発ができるため、環境構築にかかる手間が抑えられる
  • 小規模なアプリケーション開発に特に威力を発揮する

このシリーズでやりたいこと

個人的な課題を解決するツールを作りたいと思っています。金銭と行動管理のツールです。プライベートでやっているバンドで以下のような問題があり、それを解決するツールを作りたいと思います。概要はこのような形です。

  • 課題:メンバー全員が1年中金欠ー解決策:収入と支出を管理してサマリした結果を教えてくれる。そもそも何にお金を使っているのか、またなにの支出が増えているか。他のメンバーに比べて何が異なるか。
  • 課題:みんなで外出した際の会計がぐちゃぐちゃになる、特に飲み会は誰がお金を出したか誰も覚えていないー解決策:支出を登録してその際の外出(プロジェクトで分ける)メンバーで割る。各種重みづけ:年齢で重みづけ、子供の数で重みづけ。貢献度重み(運転した人はレンタカー代2割減)など。
  • 課題:まったく上達しないー解決策:みんながちゃんと練習しているかの管理。練習時間を登録。目標時間との差異を管理する。

環境構築

早速、無償版で開始してみます。
Oracle Apexのトップページの「無料で開始」をクリックします。


ここで2つの選択肢があります、準備されたワークスペースをリクエストすることで使用するか、Oracle Apexをダウンロードするか、の2通りです。

今回は、無償ワークスペースをリクエストする形で進めたいと思います。

このようなフォームを埋めていきます。
この後、アンケートと同意書への同意を入力すると、登録したアドレスにメールが送信されます。

メール本文の「Create Workspace」をクリックすると、ワークスペースの作成が始まります。しばらく(1分ぐらい)待つと、パスワード変更の案内が表示されます。パスワード変更後、管理画面が表示されます。

試しにマスタ管理機能を作ってみる(準備)

今回は一旦、レポート作成のアプリを作ってみます。その為にまず、スキーマを作っていきます。すでに存在するものを利用する方法などありますが、今回は新規で手入力で作成します。まずトップから「SQLワークショップ」をクリックします。

次に「オブジェクトブラウザ」を選択します。

「+」ボタンをクリックします。

このような作成画面が表示されます。

今回は、このような表を作りました。

  • 表名・・・Band
  • 列名1・・・id(Number)
  • 列名2・・・name(Varchar2)  名前
  • 列名3・・・instrument(Varchar2) 楽器名
  • 列名4・・・age(Number) 年齢
  • 列名5・・・marriage_flg(Char) 結婚しているか
  • 列名6・・・child_cnt(Number) 子供は何人か

次に主キーについての設定を行います。今回はid列を主キーとしました。

その他、外部キー等の設定はなしで作成に進みます。

先ほどのテーブルが作成されました。

次回予告

今回は、ワークスペースの作成と表の作成を行いました。次回以降はまず簡単なアプリケーションについて様々なパターンをいくつか作成し、まずはOracle Apexそのものと全体感をつかんでいこうと思います。その後徐々に高度なものの作成にかかっていきたいと思います。
次回は、今回作成した表を使用してマスタ管理画面、機能を作ってみたいと思います。