(第1回)Python + OpenCV で遊んでみる(導入編)

(第1回)Python + OpenCV で遊んでみる(導入編)

目次

はじめに

AIや機械学習がトレンドとなっており、Deep Learningのアルゴリズムや学習方法の情報収集をしていくなかで、一つ疑問に思いました。

「あれ?この学習した結果ってどうやって利用するんだろ?」

機械学習で学習させた結果の利用には、画像の判別や画像の認識などの例が多く、画像処理が出来ればおもしろいことが出来そうだということで、本テーマではOpenCVを使って遊んでいこうと思います。

OpenCVとは

OpenCVはインテルが開発・公開しているオープンソースの画像処理・解析ライブラリです。

オープンソースの画像処理ライブラリの中では、デファクトスタンダードになっており、多くの分野で使用されています。

対応言語は、C/C++、Java、Pythonが対応となっていますが、.Net Framework(C#,VB)向けのラッパーライブラリも有志によって多く作成されていますので、.Netユーザでも利用出来ます。

今回はPythonを使用してOpenCVを利用したいと思います。

開発環境

今回使用する開発環境は下表のとおりです。

OS Windows10 pro
言語(統合環境) Python 3(Anaconda)
画像処理ライブラリ OpenCV 3

その他、Pythonの標準/外部ライブラリを使用するので、適時紹介していきたいと思います。

Python(Anaconda)のインストール

今回は、Python導入に統合環境であるAnacondaをインストールします。

インストール方法については、別記事((第3回)pythonでAIプログラムを作成)の記載と同じなため、そちらを参考にインストールします。

仮想環境の作成

まずは今回使用するPythonの仮想環境を作成します。Anaconda上で複数の仮想環境を切り替えることができるため、別バージョンのPythonの環境や、特定のライブラリをインストールした環境等を簡単に切り替えて使用することが出来ます。

1. Anaconda Promptを管理者権限で開く
2. 以下のコマンドを入力する

conda create -n (仮想環境の名前) python=x.x(Pythonのバージョン) (インストールするパッケージ名 複数の場合はスペース区切り)

 例:
 conda create -n opencv python=3.7 anaconda

3. 「Proceed ([y]|n)?」 と表示されるので y を選択
4. インストールが開始されます。
5. インストールが完了するとスタートメニューに仮想環境のAnacondaが追加されています。
6. インストールされている仮想環境の確認や、仮想環境の削除は以下のコマンドを使用します。

:仮想環境の確認
coda info -e

:仮想環境のアクティブ化
conda activate (仮想環境の名前)

:仮想環境の非アクティブ化
conda deactivate

:仮想環境の削除
conda remove -n (仮想環境の名前) --all

OpenCVのインストール

次にOpenCVをインストールします。

1. pipにてOpenCVをインストール

pip install opencv-python

2. pipにてOpenCVの拡張モジュールであるOpenCV Contribをインストールします。
(商用利用の場合は権利に注意すること)

pip install opencv-contrib-python

おわりに

今回はPython + OpenCVを利用するために開発環境の構築までを行いました。
次回はOpenCVを利用して、どのような画像処理が出来るか試してみたいと思います。