ChatGPTで業務効率化していること

ChatGPTで業務効率化していること


最近、開発現場でChatGPTを活用することで、業務の効率化やストレス軽減に大きく寄与していると実感しています。
本記事では、開発や管理に役立つ具体例をいくつかご紹介します。

Excelマクロの生成

エクセルでの作業を自動化し、将来的にも再利用可能な形にしたいというニーズが頻繁に発生します。
例えば、毎月のデータ処理を効率化する必要がある場合などです。
以前は効率化できると思った際にはマクロを組むようにしていましたが、ChatGPTの登場により、ちょっとした効率化でも手軽にマクロの叩きを作成してもらうことが増えました。

1. 担当者の振り分けと業務スケジュールの可視化

プロジェクト管理では、担当者の振り分けや進捗状況をガントチャートで可視化することが求められます。
まずはどの業務を誰に振るか、担当者単位で業務が圧迫していないかを簡易チェックする資料がほしくなり、ChatGPTを活用してマクロを組むことにしました。

実例
  • 課題:複数の担当者(8人ほど)にタスクをバランスよく振りたい。
  • アプローチ:ChatGPTに要件を伝え、マクロの叩きを生成。事前に担当者(開発者・テスター)のリストを作成し、スケジュール範囲に名前を設定。
    担当者のプルダウンを切り替えると、スケジュールのセルに担当者名が含まれる場合に自動でセルを着色(条件付き書式を適用)するよう調整。
    これにより、誰がどの週に何を担当しているかを一目で把握できるようにする。
  • 結果:業務を振り分けた後、担当者ベースで週ごとの業務が可視化されるマクロが約10分で完成。これにより、負担の偏りを防ぎつつ、必要な調整にも迅速に対応できる仕組みを作った。

2. オブジェクト形式でのデータ出力

Excelで項目を入力し、そのデータを直接プログラムで使用可能なオブジェクト形式に出力する仕組みを導入しました。
このアプローチは、設計書をそのままソースコードに活用する考え方に近いものであり、ChatGPTを活用してマクロを生成・調整することで、開発の効率化を実現することができました。

実例
  • 課題:とあるシステムで1画面で600ほどのエラーチェックを行う必要があった。
    設計書とソースの整合性を保つために、Excelに入力したデータをプログラムで使用するオブジェクト形式に変換したいと考えた。
  • アプローチ:事前にエクセルでエラーチェック一覧を作成し、チェックごとに汎用的なバリデーション処理を作成。
    ChatGPTでは一覧に従ってチェック項目とバリデーションチェックをオブジェクトの形で出力するVBAコードを生成させ、入力データをテキストファイルに出力する仕組みを構築。
  • 結果:処理を修正する際には、エラーチェック一覧を更新後、出力ボタンをクリックするだけで、プログラムに貼り付けられるテキストを生成できるようになり、開発作業の手間を大幅に削減した。

プログラムの効率化

1. コメントの充実化

チーム開発では、コードの可読性を向上させるためにコメントの充実が欠かせません。
ChatGPTを活用することで、コードの内容をわかりやすく説明するコメントを追加し、他の開発者が見た際にも一目で理解できる処理とするように努めています。

実例
  • 課題:既存コードにコメントが不足に気づく場合がある。また処理を書いた際にコメントを記載する手間を削減したいと考えた。
  • アプローチ:ChatGPTに完成された処理を渡して、ヘッダコメントや注釈の充実を図る。
  • 結果:コメントの充実により、チーム全体の理解度が向上し、質問の頻度が減少。
    歴の浅い開発者の開発スピードが向上した。

2. リファクタリングと汎用化

ソースコードをレビューしている際に、冗長な処理や特定の条件に特化したコードが目立つ場合があります。
これらをChatGPTの提案を活用し、他の部分に影響を与えずにリファクタリングや汎用的な仕組みへの変換を実施することで、コードの可読性と品質、再利用性を向上させることができました。

実例
  • 課題:コードに重複が多く、メンテナンス性が低下していた。
    また、特定の条件に特化したコードのため、再利用が困難だった。
  • アプローチ:ChatGPTに問題のコードを入力し、リファクタリングや汎用化の具体的な提案をもらい、生成された案を基に修正。
  • 結果:コード行数が削減され、可読性とメンテナンス性が向上。
    さらに、コードの再利用性も向上し、新たな要件への対応が迅速になった。

おわりに

ChatGPTを使うことで、日々の業務が劇的に効率化され、”楽”できる部分が増えています。
一方で、完全に依存するのではなく、自分での確認や微調整を忘れないことが大切です。
ぜひ皆さんも、ChatGPTを開発業務の中で活用してみてはいかがでしょうか?