
? 目次
1. 導入
何かに行き詰まったとき、AIに相談する人は多いでしょう。
けれど、AIを“相棒”として使うだけでなく、AI同士で議論をさせたいと思うことはありませんか?
「AI同士で壁打ちできたら面白いかも」と思い、物語のアイデアを題材に、「AI作家」と「AI編集者」を自動で対話させるスクリプトを作ってみました。
人間はその結果を受け取り、次の議論への投げかけをする――そんな半自動の“AI編集会議”スタイルです。
設定を変えれば、小説だけでなく、企画・レビュー・アイデア発想など幅広い用途に応用可能です。
2. 構成概要
ディレクトリ構成(プロジェクト構造)
AIディベート環境のフォルダ構成は以下のようになります。
※ .env はバージョン管理に含めないよう .gitignore に登録するなどしてください
ai_debate/
├── ai_debate.py # メインスクリプト
├── .env # APIキーを管理(例:OPENAI_API_KEY=sk-...)
├── venv/ # Python仮想環境(自動生成)
│ ├── Scripts/ # Windows用の起動スクリプト
│ └── Lib/ # インストールされたライブラリ
├── history/ # 各実行ごとの議論ログを保存
│ ├── ai_debate_log_2025-11-07_213045.md
│ ├── ai_debate_log_2025-11-08_091230.md
│ └── ... # 実行ごとに自動生成される
└── README.md(任意) # メモや設定情報
?ポイント
history/フォルダにMarkdown形式のログが自動生成され、
実行日付と時刻ごとにファイル名が付与されます。- ログをObsidianなどに取り込めば、AIの思考過程を可視化して再利用できます。
2つのAI(Writer・Editor)をOpenAI APIで交互に呼び出します。
| 役割 | モデル | 内容 |
|---|---|---|
| Writer | gpt-4.1-mini | 物語案・キャラ感情の掘り下げを提案 |
| Editor | gpt-4.1-mini | Writer案を批評・改善・再提案 |
| Summarizer | gpt-4.1-mini | 最終的なまとめと次の執筆指針を生成 |
ログはMarkdown形式で保存され、回ごとに時刻付きで自動整理されます。
3. 環境構築手順と実行の流れ
実行環境はWindows11です。
今回は ai_debate というフォルダを事前に作成しておき、直下に移動して実行します。
① Pythonと仮想環境
Python で環境を作り、仮想環境を有効化します。
Python が入っていない場合は、
公式サイト(python.org) から最新版をインストールしてください。
インストール時に 「Add Python to PATH」 にチェックを入れるのを忘れないようにしましょう。
これをオンにしておくと、コマンドライン(PowerShell や cmd)からすぐに python コマンドが使えるようになります。
?補足:
すでにインストール済みかどうか確認するには、 コマンドプロンプトでpython --version が実行できればOKです。
Python が入っていることを確認し、下記を実行します。
python -m venv venv
venv\Scripts\activate
② ライブラリのインストール
今回はOpenAIを利用しますので、OpenAI公式ライブラリを入れます。
また .env ファイルに記載した環境変数(APIキーなど)を読み込むための補助ライブラリをいれます。
pip install openai python-dotenv
③ .env ファイルを作成
事前にOpenAIのAPIプラットフォームの設定からAPIのキーを発行しておきましょう。
発行したキーをセットします。文字コードはUTF-8(BOMなし)を推奨。
OPENAI_API_KEY=sk-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
④ 実行
下記のスクリプトを配置後、下記を実行します。
実行後、history/ai_debate_log_YYYY-MM-DD_HHMMSS.md が自動生成されます。
python ai_debate.py
⑤ 終了・解除
作業を終える際には、下記を実行してください。
deactivate
4. スクリプト解説
実際のスクリプトです。
今回はシンプルに作りたかったので、スクリプト内にコンテキストを直に入力するようにしています。historyフォルダ内に、実行ごとにログが作成されます。
? 実行サンプル
今回は物語の案を出させるサンプルとして、次のようなコンテキストをもとに壁打ちを行いました。
コンテキスト
高校を舞台にしたミステリを想定。旧校舎や過去の出来事など、日常と非日常が交差する物語のアイデアを深めたい。
登場人物同士の関係性や動機も含めて、物語としての説得力を高める方向で議論する。
この前提はスクリプト内で BASE_CONTEXT に設定しており、
Writer(創作AI)と Editor(編集AI)の両方が共有する「議論の土台」となります。
ここを変えるだけで、恋愛ものやファンタジーなど別ジャンルにも簡単に応用できます。
?補足:
最大実行時間とラウンド数を制御する理由は、AI同士が延々と議論を続けてしまうのを防ぐためです。
ディベートは1~2分でも形になりますが、
10分前後で設定すると、ほどよく「アイデアの深まり」を感じられるかもしれません。
ai_debate.py
import time
import os
from datetime import datetime
from openai import OpenAI
from dotenv import load_dotenv
# =========================
# 設定
# =========================
# 最大実行時間(秒):例)600 = 約10分
MAX_DURATION_SECONDS = 600
# Writer→Editor の最大ラウンド数
MAX_ROUNDS = 4
# 議論の前提となるコンテキスト(作品・テーマなど)
BASE_CONTEXT = """
高校を舞台にしたミステリを想定。
旧校舎や過去の出来事など、日常と非日常が交差する物語のアイデアを深めたい。
登場人物同士の関係性や動機も含めて、物語としての説得力を高める方向で議論する。
"""
# 使用するモデル
WRITER_MODEL = "gpt-4.1-mini"
EDITOR_MODEL = "gpt-4.1-mini"
SUMMARIZER_MODEL = "gpt-4.1-mini"
# =========================
# ここから下は基本そのままで
# =========================
# .env 読み込み(同ディレクトリに .env を用意して OPENAI_API_KEY=... を記載)
load_dotenv()
api_key = os.getenv("OPENAI_API_KEY")
if not api_key:
raise ValueError("OPENAI_API_KEY が設定されていません。.env ファイルを確認してください。")
client = OpenAI(api_key=api_key)
# ロール設定
WRITER_SYSTEM = """
あなたは小説家AI(Writer)です。
与えられた前提をもとに、物語や設定の案を具体的かつ前向きに提案してください。
"""
EDITOR_SYSTEM = """
あなたは編集者AI(Editor)です。
Writerの案を否定ではなく「強くする」方針でレビューしてください。
・良い点
・弱い点(動機、整合性、テーマの薄さなど)
・具体的な改善案
・次ラウンドに向けた指針
を簡潔に提示してください。
"""
SUMMARIZER_SYSTEM = """
あなたは総括編集者AIです。
これまでの議論ログをもとに、
1) 最終的な物語コンセプト(200〜400字)
2) 主な登場人物や関係性の要約
3) 次に人間が執筆・検討すべきポイントを3つ
を日本語で分かりやすくまとめてください。
"""
# ログ設定
LOG_DIR = "history"
os.makedirs(LOG_DIR, exist_ok=True)
timestamp = datetime.now().strftime("%Y-%m-%d_%H%M%S")
LOG_PATH = os.path.join(LOG_DIR, f"ai_debate_log_{timestamp}.md")
def call_model(model: str, system_prompt: str, user_prompt: str, max_tokens: int = 900) -> str:
"""指定モデルを呼び出してテキストを取得する"""
res = client.chat.completions.create(
model=model,
messages=[
{"role": "system", "content": system_prompt},
{"role": "user", "content": user_prompt},
],
max_tokens=max_tokens,
)
return res.choices[0].message.content.strip()
def append_log(text: str) -> None:
"""Markdownログファイルに追記する"""
with open(LOG_PATH, "a", encoding="utf-8") as f:
f.write(text + "\n")
def run_ai_debate(
base_context: str,
duration_seconds: int,
max_rounds: int,
) -> str:
"""AI同士のディベートを実行し、最終サマリを返す"""
start = time.time()
history = f"【前提情報】\n{base_context}\n"
# 実行ヘッダを書き込み
with open(LOG_PATH, "w", encoding="utf-8") as f:
f.write("# AIディベートログ\n")
f.write(f"- 実行開始: {timestamp}\n\n")
f.write("## 前提情報\n")
f.write(base_context.strip() + "\n")
for round_index in range(1, max_rounds + 1):
# 時間チェック
if time.time() - start > duration_seconds:
break
# ===== Writer ターン =====
writer_prompt = f"""
これまでのログ:
{history}
上記を踏まえて、物語や設定の案を一段深めてください。
具体的なシーン案、人物の動機、謎やフックの提案を含めてください。
"""
writer_output = call_model(
WRITER_MODEL,
WRITER_SYSTEM,
writer_prompt,
)
block_w = f"\n## Writer Round {round_index}\n{writer_output}\n"
append_log(block_w)
print(f"\n===== Writer Round {round_index} =====")
print(writer_output)
history += f"\n[Writer Round {round_index}]\n{writer_output}\n"
# 時間チェック
if time.time() - start > duration_seconds:
break
# ===== Editor ターン =====
editor_prompt = f"""
これまでのログ:
{history}
直前のWriter案に対して、以下を出してください。
- 良い点
- 課題点
- 具体的な改善案
- 次のWriterへの指針
"""
editor_output = call_model(
EDITOR_MODEL,
EDITOR_SYSTEM,
editor_prompt,
)
block_e = f"\n## Editor Round {round_index}\n{editor_output}\n"
append_log(block_e)
print(f"\n===== Editor Round {round_index} =====")
print(editor_output)
history += f"\n[Editor Round {round_index}]\n{editor_output}\n"
# 時間チェック
if time.time() - start > duration_seconds:
break
# ===== 最終サマリ =====
summary_prompt = f"以下の議論ログを踏まえて総括してください。\n\n{history}"
final_summary = call_model(
SUMMARIZER_MODEL,
SUMMARIZER_SYSTEM,
summary_prompt,
max_tokens=1200,
)
append_log("\n## 最終サマリ\n" + final_summary + "\n")
return final_summary
if __name__ == "__main__":
summary = run_ai_debate(
base_context=BASE_CONTEXT,
duration_seconds=MAX_DURATION_SECONDS, # 最大実行時間(秒)
max_rounds=MAX_ROUNDS, # 最大ラウンド数
)
print("\n\n===== 最終アウトプット(ここだけ読めばOK)=====")
print(summary)
print(f"\nログファイル: {LOG_PATH}")
5. 実行結果イメージ
- ターミナルでWriter/Editorの議論をリアルタイム表示
- 実行後、
history/ai_debate_log_YYYY-MM-DD_HHMMSS.mdにMarkdown形式で保存される
? 例:
## Writer Round 1
主人公は、10年前に学校で起きた事故を調べるため、旧校舎の資料室に足を踏み入れる。
## Editor Round 1
導入は良いが、事件との個人的な関係が弱い。主人公自身が被害者の家族という設定を追加してみよう。
注意点として、ChatGPTのように会話履歴を自動で保持しません。
このスクリプトでは、1回の実行ごとに履歴をhistory変数として再構築して渡しています。
そのため、スクリプトを再実行した場合は前回の内容を「記憶していない」状態になります。
もし「前回の続き」として議論を継続させたい場合は、
前回のMarkdownログ(history/ai_debate_log_*.md)を読み込み、
その内容をbase_contextに結合してから実行してください。
下記は実際に実行した議論の内容になります。出力にかかった時間はおおよそ2分ほどです。
なかなかいい感じに議論を深めてくれました。
ai_debate_log_YYYY-MM-DD_HHMMSS.md
# AIディベートログ
- 実行開始: 2025-11-08_091230
## 前提情報
高校を舞台にしたミステリを想定。
旧校舎や過去の出来事など、日常と非日常が交差する物語のアイデアを深めたい。
登場人物同士の関係性や動機も含めて、物語としての説得力を高める方向で議論する。
## Writer Round 1
了解しました。高校を舞台にしたミステリで、「旧校舎」と「過去の出来事」、日常と非日常が交差する設定を活かしつつ、登場人物の関係性や動機も絡めて物語の深みを増す案を提案します。
---
## 物語の骨子案
### 舞台設定
- **旧校舎**:かつて使用されていたが、事故や事件があって封鎖されたエリア。生徒の間で「呪われた場所」という噂が絶えない。
- **現在の校舎**は新しく立て直されたが、旧校舎解体の延期が決まり、立ち入り禁止ながらも何らかの動きが感じられる。
---
## 登場人物と関係性・動機
1. **主人公(高校2年生・男子)**
- 旧校舎の歴史に興味を持つ好奇心旺盛な生徒。昔の資料集めと探検を趣味にしている。
- 亡くなった父親がかつてこの高校の教師で、旧校舎にまつわる秘密を追っていた。
2. **ヒロイン(同じクラスの女子)**
- 内気で読書好き。旧校舎にまつわる都市伝説を父親(元校長代理)から聞いている。
- 校外の私立に進学予定だが、心のどこかで過去の事件を解明したい気持ちがある。
3. **ライバル(クラスメイト・男子)**
- スポーツ万能で人気者。表面は明るいが、実は旧校舎事件に関わる家族の秘密を隠している。
4. **旧校舎管理者(謎の中年男性)**
- 学校の非公式な管理者で、旧校舎の清掃や管理を請け負う。何かを隠している様子。
---
## 謎の設定とフック
- **過去の出来事の概要**
10年前、旧校舎で生徒が原因不明の事故死を遂げ、「学校が隠蔽した」という噂が流れる。
- **現在の謎**
最近、旧校舎の中から不思議な明かりや物音が聞こえ、ロッカーに見知らぬメッセージや古い写真が残されている。
- **謎のアイテム**
旧校舎の奥から見つかる古い日記・手作りのパズル・学校の秘密を記した地図。
---
## 具体的シーン案
1. **旧校舎への初潜入シーン**
- 主人公とヒロインが放課後に音を頼りに旧校舎へ侵入。暗がりの中、うっすらと映る古い黒板の落書きや、異様に埃をかぶった日記を発見。
- 突如聞こえる足音。ライバルと遭遇し、緊迫した空気となる。
2. **写真の謎解きシーン**
- 日記に記された暗号をヒロインが解読。過去に事件に関わったと思われる生徒たちの隠れた関係が浮かび上がる。
- 生徒会の裏側、教師との不穏な関係性が見え隠れ。
3. **管理者との遭遇シーン**
- 探索中、旧校舎に忍び込んだところを管理者に見つかる。彼の静かな話しぶりと隠された情報に、さらに謎が深まる。
---
##
## Editor Round 1
- 良い点
登場人物それぞれに背景や秘密があり、物語の動機が丁寧に設定されているため、人物間の関係性が生き生きしている点が魅力的です。旧校舎の雰囲気や謎のアイテム設定もミステリー感を高めており、日常と非日常の交差が効果的に表現されています。
- 課題点
現在の謎の説明や事件の概要がやや抽象的で、物語の核となる「なぜこの事件が起こったのか」「登場人物が何を求めているのか」という核心が見えにくい点があります。また、旧校舎の秘密や過去の事件とのリンクがもう少し明確になると、物語全体の説得力が増します。
- 具体的な改善案
1. 過去の事故死の真相について、動機や背景をより具体的に設定し、登場人物各自の秘密や行動と絡めましょう。例えば、家族関係や学校の利害関係が絡んでいるなど。
2. 主人公の父親の過去の研究・探求が物語進行の大きな鍵になるようにし、主人公の感情的な推進力を強化しましょう。
3. 謎のアイテム(日記・パズル・地図)が単なる発見物で終わらず、解決に向かう「パズルのピース」として段階的に明かされる構成を意識してください。
- 次のWriterへの指針
登場人物の内面と過去の事件の因果関係を深掘りし、ミステリーの中心にある「真実」を鮮明に描くこと。設定された謎やアイテムを活かしつつ、物語全体の起承転結を意識した構成を提案してください。また、読者が共感できるキャラクターの動機により重きを置き、感情面の繋がりを強化する方向で進めると良いでしょう。
## Writer Round 2
了解しました。いただいたご指摘を踏まえ、過去の事件の真相と登場人物の動機をより緻密に絡めた上で、ミステリーの「真実」がより明確に見えてくる物語案を提案します。
---
## 物語の深化案
---
### 1. 過去の事件の具体的背景と真相
**事件名:『旧校舎での墜落事故』**
- 10年前、旧校舎の屋上で生徒が転落死を遂げた事故。表向きは「不注意による単なる事故」と報告されたが、実は事件は「隠蔽された殺人」であり、当事者たちは組織的に証拠隠滅を図っていた。
- 亡くなった生徒は学校でも評判の優等生だったが、ある生徒会役員と深い確執があった。
- 事件当日に学校内で小規模な「不正行為の告発計画」が水面下で動いていた。亡くなった生徒はその真相に迫りかけていたが、口封じされた可能性がある。
---
### 2. 登場人物の動機・関係性の深化
| 登場人物 | 動機・秘密・人物関係 |
|-|-|
| **主人公(高校2年男子)** | 父親(故人)はかつて旧校舎で起きた事件の調査をしていたが、途中で研究日誌が途絶えた。主人公は父親の死の真相と事件の関連を追求し、「父の遺志」を継ぐために調査を始める。感情的な動機として父への尊敬と真実への憧れが強い。 |
| **ヒロイン(クラス女子)** | 父親は当時の校長代理で事件を曖昧に処理する側だった。ヒロインは真相を知りながら隠してきた父との確執があり、告白と和解の過程を経ながら共に謎を解き明かす。内気だが芯は強い。 |
| **ライバル(クラス男子)** | 旧校舎事件の被害者の弟。家族は関係者からの圧力で沈黙を強いられた過去がある。自身の「復讐」「名誉回復」のために動くが、行動が時に暴走しトラブルを引き起こす。 |
| **旧校舎管理者(中年男性)** | 元生徒会員で過去の事情を知る唯一の証人。表向きは管理者だが、実は情報操作者かつ真実公開へのカギを握る。かつての関係者たちに脅されるなど苦しい立場。 |
---
### 3. 謎のアイテムとその役割
| アイテム | 役割 | 取り扱いシーン案 |
|-|-|-|
| **父親の日記(研究ノート)** | 事件の真相断片が記されており、解読が進むごとに事件の不可解な点が明らかになる。主人公の調査心を掻き立てる。 | 主人公が父の部屋で発見。序盤の「旧校舎初潜入」前に動機付けとして。 |
| **秘密のパズル(手作りの印章付き)** | 旧校舎内の隠し扉や秘密の収納場所を示す手掛かり。複数の段階で解くことで先に進める仕掛け。 | 中盤、ヒロインの暗号解読スキル
## Editor Round 2
- 良い点
過去の事件の真相が「隠蔽された殺人」という具体的で重厚な設定に深化し、物語の核がぐっと明確になっています。登場人物の動機に家族や過去の事件の絡みが巧みに盛り込まれ、感情的な推進力が強まりました。謎のアイテムの役割や配置も段階的に展開されそうで、ミステリーとしての興味が増しています。
- 課題点
一方で、設定がやや複雑かつ重層的になっており、読者にとって情報過多や理解の混乱を招く危険があります。登場人物の秘密や動機が多層すぎて、誰の視点で物語が進むのかや、主人公の感情の揺れがやや埋もれがちに見えます。謎解きの手順や伏線の回収時期も明確化が必要です。
- 具体的な改善案
1. 物語の視点キャラクターを主人公に絞り、他の人物の秘密や動機は主人公の発見や会話を通じて徐々に明かす形で読者を導いてください。
2. 過去の事件の情報を小出しにしつつ、最初の数章で簡潔に「大まかな事件の概要と主人公の動機」を分かりやすく示し、物語の大枠を把握させることで読者の感情移入を促しましょう。
3. 謎のアイテム(父親の日記やパズル)は、重要な伏線として使うシーンを厳選し、場面ごとにヒントや新事実を一つずつ提示することで読者の興味を持続させてください。
4. 各キャラクターが抱える葛藤や秘密が物語の進行にどう影響するのか、因果関係を明確にしてエモーショナルな盛り上がりを意識しましょう。
- 次のWriterへの指針
物語のスリルや謎解き要素を活かしつつ、主人公の視点に軸を置いて情報の洪水にならないよう配慮してください。感情面の描写と謎解きのバランスを取り、読者が謎を追いながらもキャラクターに共感できる構成を意識して案を練ること。伏線の配置と回収タイミングを明確にし、物語全体の緩急をコントロールする方向で進めると良いでしょう。
## Writer Round 3
了解しました。主人公視点に軸を絞り、情報開示のタイミングとキャラクター心理を重視した構成案を提案します。過去の事件の重みと登場人物の葛藤を丁寧に描写しつつ、ミステリーの緊張感を保つ物語と設定案です。
---
## 物語の全体構成案
### 主人公視点で紡ぐミステリー
主人公が父親の残した手がかりを追いかける形で物語が進みます。周囲の人物の秘密や真相は主人公との対話や探索を通じて明らかになり、また主人公の成長や感情変化と密接に絡みます。
---
## 1. 物語の導入:大枠の提示と動機注入
**シーン案:父の遺品発見と旧校舎への興味の始まり**
- 主人公が亡き父の書斎で古い日記やメモを見つける。そこには何か重大な「隠された真実」に関する断片的な記録がある。
- 父が事件を研究中に何かに怯えていた痕跡、途中で研究を断念した様子も匂わせる。
- 主人公自身、この謎を解くことが「父の死の意味を知る」ことに繋がると決意。
→ここで読者に「旧校舎の事故の概要」と父の調査の一部を簡潔に示し、物語の軸を明確にします。
---
## 2. 謎のアイテム活用と調査の進行
### 主なアイテムと役割
| アイテム | 探索段階 | 役割 |
|----------|-----------|--------|
| 父の日記 | 物語序盤 | 不明瞭な断片→主人公の疑問と調査のトリガーに |
| 古い写真 | 中盤 | 過去の関係者の姿と事件当日の状況のヒント |
| 手作りパズル | 中盤以降 | 旧校舎の隠し場所や秘密文書へとつながる鍵 |
| メッセージ | 物語全体 | ランダムに発見される断片的ヒント、読者の興味継続に有効 |
---
## 3. 登場人物の動機・秘密の段階的開示
### 主人公
- 父親の死の真相と旧校舎の事件の真相の探求。
- 最初は「謎への好奇心」と「父への愛情」が動機だが、事件の黒幕や学校の不正に直面し、正義感や葛藤が芽生える。
### ヒロイン
- 最初は主人公の調査に同調しつつ控えめな協力者として登場。
- 父親が事件の隠蔽を助けた過去を知るが、葛藤からはっきりとは言い出せない。
- 主人公との関係を深めることで、自分の理想と現実の折り合いをつけていく成長を描く。
### ライバル
- 表向き人気者だが、実は被害者の弟として学校に復讐心を抱いている。
- 主人公との衝突や協力を繰り返し、素直になれない感情と家族への想いが描かれる。
### 旧校舎管理者
- 謎めいた存在でありながら、物語のカギを握る情報源。
- 単なる管理者ではなく、過去の事件に関わる
## Editor Round 3
- 良い点
主人公視点に軸を絞り、物語の情報開示を段階的に行う構成が明確で読者を迷わせにくい点が大きな進歩です。登場人物の動機や秘密の開示が物語の進行に連動し、心理描写や成長を丁寧に描く姿勢が整っています。謎のアイテムを舞台装置として活用しながら、物語の緊張感と読者の関心を持続させる狙いもよく伝わります。
- 課題点
物語の大枠は整理されたものの、まだ登場人物それぞれの“葛藤の深さ”や“感情の揺れ動き”の具体的描写が薄く、やや説明的に終わる恐れがあります。また、旧校舎管理者の謎めいた立ち位置や物語への関わりが中途半端に終わりそうな印象で、彼の役割をよりドラマティックに強化すると作品の厚みが増します。さらに、物語の導入部分で「旧校舎事故の概要」をどう魅力的かつ短く読者に伝えるかの工夫が必要です。
- 具体的な改善案
1. 各登場人物(特にヒロインとライバル)の内面描写や葛藤シーンを増やし、感情の揺れや成長を具体的なエピソードで示す。たとえば、ヒロインが父親の過去と向き合う決断の瞬間やライバルが復讐心と友情の板挟みになる葛藤など。
2. 旧校舎管理者の存在をもっとドラマの核心に据え、彼の過去や真意が主人公の決断や事件解明に大きく影響を与える展開を検討する。彼の秘密の一端を物語序盤に小出しにし、ラストに繋げるなど緩急をつける。
3. 物語冒頭での旧校舎事故の伝え方に工夫を凝らし、単なる事実の羅列ではなく、主人公の視点や感情を通じて「何が怖くて、何が隠されているのか」を感じさせるシーンで興味を引く。たとえば、父親のメモを手にして動揺する場面や、誰にも言えない秘密を抱えた登場人物との会話など。
4. 謎のアイテムの登場や謎解き場面はスピード感と発見の重みを大事にし、読者がワクワクするような小さなクリフハンガーを意識して展開する。
- 次のWriterへの指針
主人公を中心に据えた視点切り替えを活かしつつ、キャラクターの感情の変化や葛藤を具体的なエピソードと行動で描写してください。また、物語のミステリー要素と人間ドラマを効果的に絡ませるため、旧校舎管理者の役割を再検討し、その存在感を高めることが望ましいです。導入部分は読者の好奇心を刺激する強いシーンで始め、謎解きのペースと感情の山場を意識した構成案を提案してください。
## Writer Round 4
了解しました。これまでの流れを踏まえ、主人公視点を軸に感情の揺れ動きを丁寧に描写しつつ、登場人物の葛藤や旧校舎管理者の役割をドラマティックに高める物語案を提案します。導入から謎解き、クライマックスまで緩急をつけた展開を心掛けています。
---
## 物語深化案――『閉ざされた旧校舎の真実』
### 【物語導入】―「血のメモ」
#### シーン案
- 物語冒頭。主人公(高校2年男子)は父の書斎で古ぼけた日記帳とメモを発見する。
- メモには「校舎の影に隠れた真実」「I’m sorry…」と赤いインクで書かれており、父が生前抱えていた罪悪感と恐怖が滲む。
- 心臓が鼓動する中、日記の最後に途切れた文字列や暗号が記されていて、父が追っていた「ある事件」の手掛かりだと確信。
- このシーンは主人公の内面モノローグと共に「事件の概要」に関する断片的な情報を折り込むことで、読者の興味を強烈に引く。
---
### 【登場人物と内面・動機の具体的掘り下げ】
| キャラクター | 動機・葛藤・秘めた感情 |
| --- | --- |
| **主人公** | 「父の死の真相」と「旧校舎の事件の真実」を重ねあわせることで、過去と現在の繋がりを探る。最初は戸惑いながらも、徐々に責任感や覚悟を持ち、仲間との関係や自身の成長を通じて「真実に向かう決断」に至る。父親への尊敬と、自分を突き動かす怒り・恐怖の揺れを交錯させる。 |
| **ヒロイン** | 序盤は気弱で控えめな協力者だが、父親(元校長代理)が事件の隠蔽に関わったことを知る苦悩に苦しむ。主人公との距離感の変化と葛藤を丁寧に描き、過去の秘密を打ち明ける勇気を持つ自立への道のりを演出。友情や恋愛の感情も徐々に芽生える。 |
| **ライバル** | 被害者の弟として復讐心を抱きつつ、その感情が友人である主人公との対立を生む。自らの家族が被った理不尽に悩みながらも、正義と復讐の間で感情が揺れる葛藤をエピソード中心に描写する。行動は荒っぽくとも、根底に弟としての痛みと守りたい気持ちがあることを描く。 |
| **旧校舎管理者** | 元生徒会メンバーで事件の裏側を知る数少ない人物。現在は管理者として冷静な立場を装うが、かつての罪悪感や恐怖、真実を守るために沈黙を強いられた苦しさを抱く。主人公との緊迫した会話や取引的な関係を通じて、最後の真相解明に欠かせない重要人物へと昇華させる。 |
---
### 【謎のアイテム・仕掛けとシーン案】
| アイテム名 | 効果と使い方 | 詳細シーン案 |
|---|---|---|
| **父の日記(研究
## Editor Round 4
- 良い点
導入シーン「血のメモ」によって主人公の内面と父親の抱える秘密が強烈に提示され、物語の起点として読者を引き込む力が非常に強くなっています。登場人物それぞれの葛藤や心理描写に具体性が増し、感情の揺れ動きが物語にリアリティと深みを添えています。旧校舎管理者の立ち位置がドラマティックに強化され、物語の緊迫感や盛り上がりに寄与する構成が整っています。アイテムや謎の仕掛けも段階的に効果的に展開される期待が感じられます。
- 課題点
提案の印象としては、魅力的な設定や役割が多い反面、ひとつひとつの葛藤や心理描写を具体的に表現しきれていない部分があるため、やや説明的になりそうな懸念があります。また、導入の「血のメモ」シーンは効果的ながら情報量が多く、読者が混乱しないよう、描写のテンポや感情の起伏を細やかに調整する工夫が求められます。旧校舎管理者の関わり方やクライマックス時の役割描写も、より明確に示す必要があります。
- 具体的な改善案
1. 「血のメモ」シーンは、主人公の感情変化や視線の動き、緊迫感を視覚的・感覚的に細かく描写し、「文字情報の羅列」感を避ける。例えばメモの赤いインクの滲みや揺れる手の震えなどで内面を伝える。
2. 登場人物の葛藤は具体的な場面エピソードとして挿入し、説明的なパートを減らす。たとえばヒロインが父親に真実を問い詰めるシーンやライバルが悩みを吐露する意外な瞬間など。
3. 旧校舎管理者のキャラクターは、物語序盤から小出しに秘密を匂わせる演出を用い、クライマックスでの真相告白への伏線を強固に。彼とのやりとりを主人公の成長ドラマの一部として構築する。
4. アイテムの発見と謎解きはテンポ良く、小さなハイライトやクリフハンガーを挟み、読者の興味が途切れないようにリズムを工夫する。
- 次のWriterへの指針
感情の揺れや葛藤を「見せる」描写を意識し、説明調に偏ることなく登場人物の魅力を生かして物語を進めてください。導入部は読者がすぐ感情移入できるよう細部の演出に配慮し、ミステリー要素とのバランスも継続して大切に。旧校舎管理者の存在感はシーンの緩急を使いながら徐々に高め、クライマックスの説得力につなげる構成を狙いましょう。謎解きの展開はリズムと読者の驚きを計算し、段階的かつドラマチックに組み立てること。
## 最終サマリ
1) 最終的な物語コンセプト(約350字)
舞台は、かつて事故死事件が隠蔽された旧校舎を持つ高校。主人公は亡き父が残した未解決の謎に惹かれ、父の死と学校の秘密を追ううちに、家族や学校内部の複雑な人間関係と対峙することになる。旧校舎という「日常と非日常のはざま」を舞台に、「隠された殺人事件の真相」と、それに絡む登場人物たちの葛藤、秘密、成長が重層的に描かれる。主人公視点で徐々に明かされる謎や感情の揺れ動きが、ミステリーの緊張感と人間ドラマを織り交ぜて展開。特に「血のメモ」などのアイテムは推理の手がかりとして機能し、旧校舎管理者の存在も物語の鍵となる。読者は事件の真相を追いながら、登場人物が抱える罪悪感や責任、和解への葛藤を共感し、最後まで緊迫感あるドラマを楽しめる構成となっている。
2) 主な登場人物や関係性の要約
- **主人公(高校2年男子)**
亡き父の死と旧校舎事故の謎を追う。父への尊敬と自身の正義感に突き動かされ、真実に迫る中で成長する。
- **ヒロイン(同級生女子)**
内気だが芯が強い。父親が事件隠蔽に関わった過去に苦悩し、主人公との関係を通じて葛藤と和解を経験。
- **ライバル(同級生男子)**
事故被害者の弟で、復讐心と友人関係の板挟みに苦しむ。感情の揺れ動きを随所で見せる複雑な存在。
- **旧校舎管理者(中年男性)**
かつて事件に関わった元生徒会メンバーで、現在は謎めいた立場。事件の鍵を握り、主人公の真相解明に重要な役割を果たす。
3) 次に人間が執筆・検討すべきポイント3つ
① 主人公視点の感情豊かな「見せる」描写を強化し、特に導入部分(血のメモシーン)で読者の共感と関心を高める。視覚・聴覚的な細部も活用し、緊張感と内面の揺れを織り込む。
② ヒロインやライバルの葛藤と成長を、具体的な対話や行動エピソードで丁寧に描き、人物の感情変化を物語の推進力に昇華させる。特に二人の秘密や対立・和解の過程は細部にこだわる。
③ 旧校舎管理者の秘密と真意を物語全体で徐々に明かす演出設計を練り、クライマックスでの役割を強化。伏線の配置と回収のタイミングを整理し、彼の存在感を作品のドラマ的核として活用する。
さらに、謎のアイテムの発見や謎解きを段階的にリズムよく配置し、読者の興味と緊張感を持続させることも重要。
6. コスト目安
1回の議論(4ラウンド+まとめ)でおよそ 18,000トークン前後。
モデル:gpt-4.1-mini の場合、数円程度(約2〜3円)。
重いモデル(GPT-5系)でも 1回10円前後 に収まります。
→ 高品質な創作支援を低コストで継続可能。
7. 今後の展望
- ClaudeやGeminiとのクロスAI議論
- 自動実行スケジュール(夜にAI同士で構想会議)
- Markdown出力をObsidian連携
AI同士の思考を「人間が観察する」というスタイルは、
創作・設計・教育のどの領域でも広く応用できるポテンシャルがあります。
創作や企画に煮詰まったとき、ぜひAIたちに議論を任せてみてください。
きっと思いもよらない結論を届けてくれます。






